住生活基本計画(全国計画)の見直しを検討する社会資本整備審議会住宅宅地分科会の第64回会合が5月29日、都内で開かれた。これまでの議論を踏まえ住宅政策の方向性について意見交換などを行った。
野澤千絵委員は大都市の一番の問題として「高経年の区分所有マンションが積み重なってしまって、その流通が難しい」と指摘。
その理由の一つに「管理費や修繕積立金の値上げが顕著で保有コストが高過ぎて手が出ない。あるいは積立金の不足状態が顕著でリスクが高過ぎて手を出したくないというふうになっている」と述べた。
流通促進に向けマンション長寿命化促進税制を挙げ「こういうものを拡充していく方向も必要ではないかというふうに考えている」と言及した。
住生活を支援する事業者の問題で大規模修繕工事の談合疑惑の報道に触れ「もう少し手を出したい住宅に変えるために第三者的なところを支援できないか」と述べた。
次回は7月30日。中間とりまとめの素案を示す。