各戸に立ち入っての工事や点検の際には、居住者との日程調整が必要だ。ネスペ(本社大阪、木村有一社長)は工事業者や点検業者に代わって、コールセンターとWEBで受け付けるサービスを13年前から開始、人気を博している。受け付け機能に通信アプリ「LINE」活用も加わり、急激に利用実績を伸ばしている。居住者配布資料とLINE画面のサンプル 左グラフはネスペの日程調整サービスの利用棟数推移だ。2024年は前年比35%増の5355棟と急激に伸びた。最大の理由は、居住者から日程調整を受け付けるシステムに新たにLINEによる予約機能が加わり格段に利便性がアップしたためだ。
同社は同機能をさらにバージョンアップ、LINEを活用したAI自動応答システムを開発、このほど提供を開始した。
LINEでの操作がより易しくなり、まるで会話するかのようなメッセージのやり取りで工事日程の確認、変更が可能になった。
入力の手間がほとんどないため、入力の途中で面倒くさくなってシステムから離脱することはほぼなくなると期待される。
居住者の多国籍化も進んできたことから、スマートフォンの言語設定により、自動的に多言語対応となる機能も実装した。すでに英語、中国語、韓国語に対応できる体制を整えた。
また、居住者からの質問に回答する機能として、生成AIのChatGPTを活用したFAQ自動対応システムも整えた。
例えば、「何人で入室工事するの?」「工事内容は?」といったよくある質問だけではなく、自由入力による問い合わせにも柔軟に対応できるようになっている。
LINEで予約機能を完結できるようになっているが、高齢者などITになじみのない居住者に対しては、これまでと変わらずフリーダイヤルでの電話対応も並行して継続しており、同社の日程調整サービスの利用棟数のさらなる増加が期待される。居住者の多国籍化の進展からLINE受け付けでは多言語対応機能も実装された





