天井に染み発見、空調機要因の結露? 電気配線の漏電等二次被害に発展も テクノパルネット 「空調設備工事」に本格参入 建設業許可「管工事業」を取得

  「エントランスの天井に漏水の跡や染みが目立つ。調査してほしい」との依頼で天井裏を確認したところ、「空調配管を要因とした結露が原因だった」。電気・通信設備の修理・調査・改修工事のテクノパルネット(本社東京、宇都宮貴彦社長)は、この3月から「空調設備工事」分野にも進出した。冒頭の事案は冷媒管とドレン管の保温材の劣化が原因で保温材の巻き直しで対応した。

  国土交通省が策定した「長期修繕計画標準様式・作成ライドライン」で示された「空調・換気設備」の修繕は13~17年で「取替」としている。実際はメンテナンス不足から劣化現象が早期に到来、10年前後で取り替え工事を余儀なくされているケースも少なくない。

  ここ数年の猛暑でコンプレッサーへの過負荷を主要因とした空調機トラブルが多発しているからだ。加えて「高温多湿環境が影響を及ぼしている」とテクノパルネットは分析する。

  同社はインターホンや防犯カメラ、オートロックなどの弱電設備工事、テレビ共視聴設備や光ファイバー等の電気通信設備工事などを主力としてきたが、管理会社や管理組合から「空調設備工事」への対応依頼が増えてきた。

  そのきっかけが「天井の漏水跡や染みが気になるので調査してほしい」との連絡だった。

  以前から家庭用のエアコン工事を行ってきたが、建設業許可「管工事業」を取得し、本格的に空調設備工事に乗り出すことにした。

  天井を壊して確認するとカビの発生がよく見られるという。保温材の劣化から冷媒管に保温不足が生じ結露の発生を招くためだ。

  中にはメンテナンスや修理時の対応不足で、保温材が一部撤去されていた事例もあったという。

  結露は漏電につながる場合があるから注意が必要という。天井裏には各種電気配線や光ケーブルなどの弱電設備の配線が敷設されているケースもあり、結露環境は二次被害に発展しかねない。

  タワーマンションのエントランスや内廊下は24時間換気・空調運転を行っているケースも少なくなく機器寿命が短くなりがちである。

  メンテナンスや保温材の巻き直し等の修繕で済めばいいが、「冷房の温度設定を下げても室温が下がらない」「吹き出し口から水蒸気が出ている」等の異常が出たら注意が必要だ。

  「天井に染みがあったら結露が原因かも?と疑い、当社に調査連絡を」と話す。

 天井に漏水の跡や染みが目立つ。壊して天井裏を調査したところ空調機配管要因の結露が原因だった保温材が一部外されていた冷媒管つなぎに劣化箇所

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