国土交通省は10月3日、「第37回住生活月間功労者表彰」の受賞者を発表した。マンション管理関係では「国土交通大臣表彰(団体)」で長年にわたる管理適正化への取り組みが評価され、NPO法人マンションサポートネットと京都グランドハイツ管理組合(近藤和夫理事長)が受賞した。
同省総務課によればマンション管理組合の受賞は7例目。管理に関する受賞は昨年に続き2例目。
「京都グランドハイツ」は、同ネットによる共用部分の管理規約による明確化や会計システムの見直し、外部役員派遣による管理組合運営支援等で管理不全状態から脱却。主体的な取り組みで管理計画認定も取得した。
「全国の高経年マンションにおける管理適正化に向けた取り組みの模範を示すもの」と評価された。
同ハイツの管理適正化を支援した、同ネットの佐藤武理事長は「10年以上にわたりマンション管理適正化法の趣旨に基づきマンション管理組合の支援に特化した活動を行ってきた」とこれまでの活動内容に言及。
「今回の受賞対象は京都市さまの要支援マンション管理組合に対する事業として、専門的な支援を行った取り組みに対するものであります。京都市さま、当該管理組合さまの他、ご協力いただきました関係機関、団体の皆さまに感謝申し上げます」とコメントした。
団体表彰では他に東京都豊島区が受賞。2012年、全国に先駆け管理状況の届け出を義務化する条例を公布。15年度からは管理不全兆候のあるマンション等に専門家を派遣、1000件を超える支援実績が評価された。
「国土交通大臣表彰(個人)」では横浜市立大学の齊藤広子教授(65)が受賞。
先駆的かつ実践的な研究にとどまらず、多様なメディアへの寄稿や講演等を通じて管理組合・区分所有者に対するマンションの適正管理実現に向けた周知啓発に精力的に取り組んだと評価。
住宅局長表彰(個人)では、公益財団法人マンション管理センターの原昇・管理情報部参与兼出版部参与(72)が受賞した。
多年にわたりマンション管理の適正化に関する業務に従事し、無料相談による指導・助言や情報および資料の提供による周知啓発業務に精励したとしている。
佐藤武氏
齊藤広子氏
原昇氏


